育休明けに仕事ができず、ポンコツになったという話は良く聞きます。
優秀な同僚女性も、育休明けの時は「頭がぼーっとして働かないんですよ」と口癖のように言っていましたし、ポンコツになってミスが増えたという経験談も数々みられます。
私も育休明けに大きなミスをしてしまった経験があり、ポンコツ化現象は人ごととは考えらえられません。
また、保育園の持ち物も毎日何か忘れてしまうといったケアレスミスもしょっちゅうです。。
育休明けのポンコツ化現象は誰にでも起こるのでしょうか。
その原因と対策を考えてみたいと思います。
育休明けポンコツ化現象の原因は?
育休明けにポンコツ化する原因は、複数考えられます。
実際にわたしが体験したもの、周りの人のお話を通じて原因と考えられるものを、思いつく限り挙げてみました。
数ヶ月〜1年間、仕事から離れたことによるポンコツ化
お盆休み明けや年末年始休暇明けの勤務日も頭がボーッとして、仕事の勘を取り戻すのに半日〜1日かかったりしませんか?
半年育休をとっていた男性社員も「育休前後でいろんなシステムや人が変わっていて浦島太郎状態だった」と話していました。
男女・出産有無関係なく、一定期間仕事から離れていると、もとの勘やスピードを取り戻すのには時間がかかり、周りに比べてポンコツ感が出ることは否めません。
わたしも4ヶ月程度の比較的短い期間で復帰したのですが、それでも「あれ?色々と仕組みが変わっている?」と実際に戸惑うことが多く、基本的なことも同僚に確認しながら仕事を進めなければなりませんでした。
仕事の勘を取り戻すのにも時間がかかる上、育休中に起こった新しい変化にも対応しなければならないという点で、育休前と比較すると自分がポンコツ化しているように感じられます。
大人同士の会話が減ることによるポンコツ化
特に現代に多い各家族の場合、育休中は0-1歳の子どもと過ごす時間がほとんどで、大人同士の会話が減ってしまうこともポンコツ化の原因として考えられます。
「おなかすいたね」「ブーブーだね」「きょうはいい天気だね」「○○であそぼっか」「おむつをかえるね」
などなど、子どもが理解しやすい簡単な言葉で会話するばかりなので、大人との会話で使う難しい言葉がポンと出にくくなってしまいます。
言語って使わなければ忘れるものです。
育休明けは、職場での大人同士の会話が高度なレベルに感じられますよ。
夫婦共に育休を取得できるケースであれば、パートナーとの会話があるぶん語彙力の低下はある程度防げると思いますが、
どちらか一方のみが育休を取得するケースの日本語能力の低下は否めないでしょう。
マミーブレインによるポンコツ化
「マミーブレイン」という言葉を聞かれたことはありますか?
「マミーブレイン」とは産後ボーッとしたり、物忘れがひどくなるような現象のことです。
アメリカでは、出産を経験した女性の脳を「マミーブレイン」と呼び、
(※1)参考文献: 平成27年度国際交流助成(海外渡航) 公益財団法人中山人間科学振興財団活動報告書 2015
頭の働きが鈍くなるという認識が 20 世紀以降から強まり、実際に妊婦の脳は一時最大で 7 %萎縮することが報告されている(ロンドン医科大学院・K. Ellisonによる報告)
「社会脳のヒューマンサイエンス」 中川 秀紀 東京電機大学工学部
出産を経験した女性全員が「マミーブレイン」になる訳ではないとされていますが、出産後数ヶ月〜2年ほど続くとされています。
脳という物理的なものによる変化だとすると、なかなか自分ではどうしようもないですよね。
復帰後しばらくは、ポンコツ化に抗えないと思って望んだ方が良いでしょう。
※ずっと気持ちが落ち込むような場合は、産後うつの可能性もあるのでお医者さんに相談してみてくださいね。
睡眠不足によるポンコツ化
睡眠時間が足りていない日はボーッとしやすい、ということはみなさんご経験があるかと思います。
育児中は、常に睡眠不足になりやすいんですよね。
子どもが乳児期に夜に寝れないイメージがあると思うのですが、大きくなっても意外と睡眠を邪魔され続けるんですよね。
以下は全てわたしも体験済みの事案です。笑
- 夜間授乳による睡眠不足(0歳)
- 子どもの夜泣き対応による睡眠不足(0-1歳)
- 子どもの喉乾いた〜で起こされる(1-3歳頃)
- 子どものトイレの付き添いで夜中に起きる(3〜5歳頃)
- 寝相が悪い子どもが体の上に乗ってきたり、蹴られたりして熟睡できない(2歳頃〜)
- 子どものお弁当作りで早朝に起きる必要あり(弁当日)
上記のように子どもが原因で睡眠不足になりやすい一方、
日中子育てで自分の時間が取れないストレスを解消するためにリベンジ夜更かしして夜遅くまで起きているワーママ・ワーパパって意外と多いんです。
子育てで睡眠不足であれば早く寝ればいいのに、「自分の時間に好きなことをしたい欲」が勝ってしまうんですよね。
わたしも、睡眠不足になることがわかっていてもほっとできる1人時間が欲しくてついついSNSや動画を漁ってしまっています。
ひどい時は、次の日仕事があるのに夜1時や2時くらいまで起きていたことも。
また、特に日本のママは、世界の国と比べて睡眠時間が極端に短いとも言われています。
子育て期ならではの理由による睡眠不足は、ポンコツ化の原因の一つといえるでしょう。
スマホ脳によるポンコツ化
2021年にベストセラーになった「スマホ脳」という本はご存知でしょうか?
スマホを使うことで脳の機能が低下するという警鐘を世界に広めた一冊です。
この本によると、人がスマホが視界に入る状態の時、人は脳の一部でスマホの内容のことばかり考えてしまい、他の作業に対する集中力が低下してしまうのだそう。
スマホの使いすぎによる脳のポンコツ化は、誰にでも起こり得ます。
育休中、子ども家で過ごす時間が暇すぎで、だらだらとスマホを見続ける習慣ができてしまっていると要注意です。
また、育休明けにリベンジ夜更かしでSNS漬けになってしまうとさらに脳のポンコツ化を進めてしまうといえますね。
スマホの使いすぎにより若年層でも物忘れが激しくなる「スマホ認知症」は、TVなどのメディアでも取り上げられ、問題視されています。
タスク増大によるポンコツ化
育児中は、仕事のタスク管理や自分自身の事柄に加えて、子どものスケジュール・持ち物・行事・体調の管理や、子どもの遊び相手やお世話、子どもに関する家事が増大するんです。
子育てにより増大するタスクについては、以下の記事にまとめています↓
通常の仕事に加えて、ハウスキーパーと託児の仕事をアルバイトでこなしていると考えると、タスクの量が以下に多いか分かると思います。
しかも、本業の仕事が休みの日は、アルバイト漬け。そして、アルバイトは想定外の業務が増えがち。
完璧に本業とアルバイトのシフトを調整をこなしながら、ミスなく働き続けられる方は超人としか言いようがありません。
スーパーマンでない限り全てを完璧にこなすのは難しいといえるでしょう。
育休明けのみに限らず、子育て中は考えることが多くなるため、判断力が鈍ったり、うっかりミスが増えやすかったりします。
2児子育て中の10年選手のワーママでも、学童申し込み期限を忘れる、なんてことがあったりします。
実際に脳科学の研究では、一日の決断回数が増えると脳が決断疲れすると言われています。
ケンブリッジ大学のバーバラ・サハキアン教授の研究によると、私たちは1日に最大で3万5000回の決断を下しているそうです。
決断は、どんな内容であってもストレスを伴い、脳に負担をかけます。その疲労が積み重なると、決断ミスが生じるようになっていくわけです。
よく「重要な意志決定は起床後から午前中に行うべき」と言われるのは、睡眠によって脳がリフレッシュし、十分な決断力を発揮できるから。7時台に起き、9時台に仕事を始め、ランチタイムを挟み、夕方に「疲れたな……」と感じるのは、脳の決断疲れも大きな要因となっています。
これは、決断力がある人も、ない人も同じです。決断というストレスにさらされる回数と時間が多ければ、どんなに優秀な人でもミスをするのです。
東洋経済オンラインhttps://toyokeizai.net/articles/-/440156
タスクが増えるということは、その分決断が増えて脳が疲労するため、本来のパフォーマンスが発揮できない状態になりやすいといえます。
時間がないという焦りによるポンコツ化
育休明けは、仕事や家庭内のタスクは増えるのですが、時間は増えないんですよね。
決められた時間内に数多くのタスクをこなさなければなりません。
「○時までに終わらさないといけない!」と必死になるのはいいのですが、焦ってしまい単純ミスを見落とす場合も。
余裕がなくなると目の前の仕事をこなすのに一生懸命になり、ただの作業マンになってしまうケースもあります。
わたしは、仕事や私生活で焦りすぎて大小のミスをやらかしてまいました。
焦らず冷静に対処できればよかったのですが、限られた時間で必要な確認を怠ってしまったのが原因といえます。
育休明けのポンコツ化を防ぐための対策
育休明けのポンコツ化を最大限防ごうと思った時に何ができるのか、対策についても考えてみました。
育休中に仕事の知識をアップデートする
仕事から離れる期間が長くなることによるポンコツ化を少しでも防ぐためには、育休中も仕事に関する情報を収集しておくことが有効です。
ちょっとした資格を取得したり知識を入れたりしておくだけでも、復帰後の心の余裕につながりますよ。
- 仕事に関する書籍を読む
- 資格試験を受ける
- 新聞を購読する
- パソコンスキルを向上させる
- 職場の同僚に近況を教えてもらう
なんでも良いので、仕事に関する情報やスキルをアップデートしておくと、復帰後のポンコツ化は緩和されるでしょう。
PCのショートカットキーをやエクセルスキルなどをこの機会にマスターしておくと、育休復帰後の作業効率はかなり上がりますよ。
わたしは、公私ともに役立つと考えて「整理収納アドバイザー2級」の資格を取得しました。
家事や育児をしながらビジネス書が耳で聞けるオーディオブック(聴き放題14日間無料)なども使い勝手がよかったです。
育休明けはほんとに自分の時間がなくなるので、やりたいことがあれば育休中にチャレンジしてみてくださいね。
「ユーキャン」などの有名な通信講座を受けてみても良いですし、法律・会計、不動産・金融、ビジネススキル、IT、語学、医療、デザインの資格取得に必要な知識が低価格で学べるオンラインサービス「オンスク」などもおすすめです。
「オンスク」では1ヶ月の無料お試しサービスも実施されているので、何を学べがいいか悩まれている方は一度お試されてみてはいかがでしょうか↓
育休中も大人と話す機会を設ける
できるだけ大人と会話し、脳に刺激を与えるような状況をつくっておくことも、ポンコツ化対策の一つにあげられます。
- 夫婦ともに育休を取得する
- 子育て支援センターで支援員や他のママパパと会話する
- 育休中の友人と会ってみる
- 職場の同僚とランチする
- 近所のママ友・パパ友と仲良くなる
など、育休中は積極的に大人と会話する機会を増やしておかれることをおすすめします。
質の良い睡眠を確保する
睡眠不足からくるポンコツ化は、男女問わず起こりやすいため、
- 子どもと一緒の時間に就寝する
- 子どもとは別の布団で寝る
- 夜中の子ども対応は、パートナーと曜日ごとに分担する
- 睡眠が確保できるよう勤務時間を調整する
- 休日は子どもと一緒に昼寝する
などに留意しましょう。
強く意識しておかないと、睡眠時間って削られがちなんですよね。
「睡眠第一」を日常のルーティンに組み込むことが大切です。
質の良い睡眠を取るために、枕や布団マットを見直してみるのもおすすめです。
スマホの使用時間を制限する
見過ぎが良くないとわかっていてもダラダラみてしまうのがスマホです。
LINEのやりとりや、スケジュール、カメラ・時計機能、など日常使いが必須になってしまっているので、使用時間を制限する乗って難易度が高いんですよね。
対策としては、
- スクリーンタイムを設ける
- アプリの使用時間を制限する
- スマホを物理的に見えない位置に置く
などが考えられます。
わたしも上記対策しているものの、誘惑に負けたり、やむを得ず解除してしまうことが多々あります。
わかっていてもやめられないくらい扱いの難しいツールですね。。
また、スマホに依存してしまう背景に目を向けることも大切です。
- 夫婦間の会話がなさすぎてSNS内で自分の気持ちを発散させている
- 愚痴を言う先がスマホになっている
- 子どもと過ごす時間が辛く、現実逃避
- 翌日の仕事のことを考えたくないための現実逃避
根本的原因がわかれば、スマホを使わない解決策を考えてみましょう。
何か目的があってスマホを使うのはいいんですけどね。惰性でダラダラとスマホを見るのは避けたいですよね。
脳が決断する回数を減らす
育休明けは、仕事や子どもの保育園に関するタスクなどが増え脳が決断疲れを起こしやすいため、仕事・生活全般について脳の決断する回数が減るような仕組みをつくっておくことが抜け漏れを防ぐために効果的。
思考回路を極力使わなくてよいルールをつくっておくと、脳の負荷も悩む時間も減り一石二鳥ですよ。
仕組みで解決する、最新の技術に頼る、パートナーや子どもに任せるといった点がポイントです。
やるべきことを取捨選択する
ポンコツ化を防ぐための対策の一つとして、やるべきことを取捨選択することも大切です。
みなさんは、やらなくてもいいけれど、やってしまっていることってないでしょうか。
SNSのダラダラ見もそうですし、場当たり的にやってしまっていることの一つや二つは心当たりがあるのではないかと思います。
わたしは育休明け後、数百円の利益のためにメルカリで子ども服などを出品する必要がなかったな〜と今となっては思います。
時間がない中確認が不足し、発送先間違いや商品間違いなどのミスが続いた時期がありました。。まさにポンコツ状態ですよね。
「やめる時間術」の著者の尾石晴さん(ワーママはるさん)は、時間は有限なので何をやめるかを戦略的に考える必要があると主張されています。
自分が優先すべきことは何かを見極めて、不要な事柄はバサバサ切り捨てて、本当に必要なことに時間を使おうという趣旨のノウハウがまとめられた本書は、日々時間に追われていワーママ・ワーパパの必読書です。
まとめ
本記事では、育休明けのポンコツ化現象の原因と対策についてまとめてみました。
育休明けだけに限らず、育児中は様々な条件が重なることでママもパパもポンコツ化しやすいということがわかっていただけたのではないでしょうか。
色々と書きましたが、パートナー間で負担を分担する・睡眠時間を確保する・タスクを詰め込みすぎない、ことでポンコツ化は最小限に抑えられると思っています。
育休明けに日常生活がうまく回らないと感じられた時には、本記事の内容を思い出して時間の使い方を見直していただければ幸いです。
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