こんにちは。ワーママMACOの出産体験談、今回は第3弾。
母子同室を検討されている方の参考になればと思います。
出産時、出産直後の状況は別の記事にまとめていますので、よければご覧下さい。
それでは、母子同室編をはじめます!
Table of Contents
2日目から母子同室を開始
2日目から母子同室が開始。
入院した公立病院では、産婦さんは24時間赤ちゃんと一緒に過ごすという方針。
赤ちゃんのお世話としては、おっぱいをあげてオムツを替える、と言葉にすると至ってシンプルなものです。
24時間母子同室は、結構過酷でした
赤ちゃんが産まれて嬉しいな〜ルンルン〜♪ という絵を想像していると痛い目に合います。
なんでも、出産による産婦の身体のダメージは交通事故にあった人と同じくらいらしい。
交通事故の負傷者が、自分の入院生活中に他の人の介護をするなんて到底あり得ない話。
にも関わらず母子同室の産婦については、このあり得ない状態になる訳である。
(もちろん助産師さんのフォロー付きです)
産後1週間は、会陰切開で縫合したお尻が痛むし、身体はびっくりするほど思うように動かない。
歩く時は足を引きずり普段の一歩を、三歩で歩くくらいの亀さんペース。
普通分娩でこれだから、帝王切開の人はもっと大変に違いない。
授乳時に赤ちゃんをベビーベッドから持ち上げるという動作さえ辛い。
新生児は軽いといえども、3kgってまぁまぁ重い方です
オムツ替えの時も、お尻が痛くてベッドか立ち上がるのに一苦労。
母子同室って響きはいいけれど、覚悟しておいた方がいいよ、と初産婦さんたちに言っておきたい。
赤ちゃんのお世話に戸惑う
出産や育児用品については、事前に情報収集していたけれど、お世話についてはほぼノー勉強。
病院でもらったテキストもあるし、助産師さんに教えてもらえるから大丈夫〜♪と余裕に思っていたが、その考えは大甘だった。
母子同室の開始時に
今日から母子同室ですよー(^^)
赤ちゃんはベッドの横に置いておきますね。
オムツの色が変わったらこうやってオムツを替えて下さい。
泣いた時や3時間おきを目安に授乳してくださいね。
とだけ言い残して去っていく助産師さん。
まだ人間になりきっていない、ふにゃふにゃの赤ちゃんが新米ママに託される。
授乳の仕方は妊婦教室で習っていたものの、例えていうなら、いきなりパンダの赤ちゃんを渡されて、育ててねって言われるのと同じくらいの戸惑い。
この子に万一のことがあったら、全国民の期待を裏切るからことになるから、何としても死なせてはいけないという重責。
状況が飲み込めないなか、見よう見まねで赤ちゃんのお世話を開始することに。
赤ちゃんが泣いた時や、質問がある時はナースコールで呼べばよかったらしいんだけれど、ナースコールって体調が優れない時とか、自分で身の回りのことができない時に使うものだという概念が邪魔をして、最初の頃はあまり活用できなかった。。
授乳について
幸いにして、母乳はよく出る。
赤ちゃんもおっぱいを上手く吸えている、と助産師さんに褒められたので、何の心配もせず以下のルールで授乳。
- 泣いたらおっぱい
- 嫌がったらやめる
- ゲップさせる(縦抱きは首に負担がかかりそうで怖いので、寝る時に横向けに寝かす)
母乳が足らない場合は、粉ミルクを足して下さいって言われるけれど、母乳が足りている、足りていないって何で判断するのか謎。
助産師さんに聞くと、
母乳は欲しがるだけあげて大丈夫
母乳じゃ時間がかかるからミルクも併用して下さい。
と人によって違う回答が返ってきて余計に混乱。
隣のベッドの経産婦さんは、勝手がわかってらっしゃるのかナースコールで何度も助産師さんを呼び出し、ミルクを追加で持ってきてもらっている。
私はよくわからないので、とりあえず泣いたら授乳していた。
授乳後、助産師さんが、適量のミルクを追加してくれるんだけれど、哺乳瓶のミルクはあまり飲もうとしない。
飲んだあとに戻すこともあり、そもそも母乳で足りてるんではないの?という疑問から、特に無理して飲ませなかった。
それもあってか、退院前日にしておしっこが半日出ないという緊急事態となる。(詳細は後ほど)
新生児は夜行性
胎児は、母親の動きが収まる夜に活動している。
このサイクルのまま生まれてくるから、赤ちゃんは当然夜行性。
入院時に付けていた赤ちゃんのお世話の記録がこちら↓
◯が授乳の印なんだけれど、深夜から早朝にかけてほとんど寝れていないことが見てとれる。
しかも、母乳のみで欲しがるだけあげ続けていたから、(しかも30分以上の授乳とか)、今考えても鬼のような状況。
お腹いっぱいで寝付けずに泣いているにも関わらずさらに授乳してたみたい。
そして、なかなか寝付かないのであやしてみる。
抱っこしてゆらゆら揺らす。
お尻を負傷しているため、動きが限定される。
こっちも眠いから、赤ちゃんがウトウトしだしたらすぐにベッドに置きたくなっちゃう。
そうすると、赤ちゃんもすぐ目を覚ます、という悪循環。
2日目の夜は、4人部屋のうち私だけが母子同室。
赤ちゃんとおしゃべりしたり歌をうたって気を紛れさせたかったのだけれど、他の人の迷惑になるので、声を押し殺してお世話。
3日目以降は他の3人の産婦さんも母子同室開始。
深夜、赤ちゃんの泣き声がする度に自分の子じゃないか?と思って目が覚める。
もう、夜は寝られないものとして諦めるしかない。
入院生活も終盤に差し掛かった頃、一瞬で赤ちゃんが深い眠りに落ちる画期的な方法を発見。
ベッドの背を30度くらいまで倒し、お腹の上で縦抱きして赤ちゃんに自分の心音を聞かせる、いわゆる、カンガルーケアの体制。
出産前に勉強していたおひな巻きも効果なくお手上げ状態だっただけに、驚いた。
深夜に、病院の一角に赤ちゃんと私の2人だけ。
夫の他に、無条件に信頼できる味方が出来た気がして、心から嬉しかった。
ごめんね、ごめんね
3日目の晩、授乳して追加のミルクをあげたあと赤ちゃんが口から噴水のようにミルクを噴射した。
ベッドとタオルがミルクまみれ。
これは本当にびっくりして、何か病気ではないか、と思い慌ててナースコール。
ミルクで汚れた赤ちゃんの着替えを手伝ってもらった助産師さんから、心配することはないと言われるも、入院初日の自分が嘔吐した時のことが思い出され辛かった。(詳しくは『生まれました①』をご参照下さい)
お腹いっぱいなのに、ミルクを無理に飲ませてしまってごめんね、しんどい思いをさせてごめんね、と抱きしめる。
赤ちゃんを守ってあげられるのは私しかいない、という責任感が芽生える。
このミルク噴射がトラウマとなり、以降ミルクを無理に飲ませるのをやめた。
そのせいか、4日目(退院前日)の体重測定で4日連続で体重が減っている。おしっこも半日以上出ていない。
助産師さんから
脱水症状になるかもしれないから、ちゃんとミルクを飲ませて下さい!
と叱られる。
一週間くらいは体重が減っても問題ない、というネット情報を見ていたため、あまり心配していなかったのだけれど。。
私の無知のせいで赤ちゃんの命が脅かされてしまった、、という罪の意識にさいなまれる。
嫌がるならミルクを飲まなくても大丈夫だろうと勝手に判断して、ごめんね、ごめんね。
そして、退院日までに体重の減少が止まっていないと退院できない決まりだということを退院前日に知らされる。
・・・ええっ!?
脱水症状の回避と退院時の体重増加のため、助産師さんは、強引に赤ちゃんにミルクを飲ませる。
哺乳瓶を口の中でぐりぐり。
赤ちゃんが、寝てしまって飲まない時は脇や足の裏をこそばして起こしてミルクを飲ませるんだって。
助産師さんに起こし技を教えてもらう。
ここから翌日の退院に向け必死に母乳を与えることになる。
飲みたくなさげな子の口に無理矢理哺乳瓶を突っ込んで、飲め〜飲め〜と言う光景は、さながらアルハラの現場のよう
無理矢理だから、なかなか飲まない。
30ml飲むのに30分〜1時間かかってしまう。
無理矢理飲ますのは辛い・・・
けれど脱水症状になるのも辛い・・・
飲んだミルクを吐かれるのも辛い・・・
飲まされる方もしんどいに違いない。
心はとても悲しくて、やるせなかったけれど、退院するため!と思って心を鬼にして授乳。
ごめんね、ごめんね、と思いながら。
この時の授乳は本当に地獄のような時間でした
救世主、あらわる。
4日目の晩に当直だった助産師さん。
授乳量に関して終始混乱していた私に、必要なミルクの量の目安をわかりやすく教えて下さった救世主!!
これは正直私の不勉強だったものの、一回の授乳量は、1日目は10ml、2日目は20ml、…7日目は70ml、8日目からしばらくは80mlが目安らしい。(3時間ごとの授乳の場合)
母乳を飲んだ量なんてどうやって計るの?と思ったら、授乳前後で秤に乗せて何グラム増えたかで判断するんだそうな。
なぜ赤ちゃんがミルクを嫌がって、飲んでも吐き戻してしまうのかも解説してもらって一安心。
原因は、ミルク(母乳)を飲むときに大量にの空気も一緒に飲み込んで胃が膨れているからだそう。
この説明が腑に落ちて、すっきり。
病気でも、自分のせいでもなくてほっとする。
ゲップが重要。
お腹が張っていたら綿棒浣腸でオナラを出させることも効果あり、らしい。
退院の日を迎える。
授乳を頑張った甲斐あり、体重はちゃんと増えていて、無事退院できることに。
・・・良かった!
たった5日間の入院だったけれど、思い返すと壮絶だった。
- 自分の身体が思い通りに動かないという、フラストレーション。コインランドリーの場所へ行くのも、もはや大移動。
- 赤ちゃんが夜中寝かしてくれない。昼間は昼間で、検査や来客の対応、メールでの出産報告、退院の事務手続きがあるので寝られない。気がつけば丸々2日はほぼ徹夜状態。
- 大病院だと助産師さんの人数が多く、なかなか信頼関係を築きにくい。ナースコールで呼ぶたびに別の助産師さんが来てくれて、感覚的に5日間で15〜20人の助産師さんと会話したように思う。
- 正しい授乳量かどうかがわからないまま、赤ちゃんに無理矢理ミルクを飲ませるのが苦痛で仕方ない。
大きな公立病院でなく、小さな産婦人科のクリニックで出産していれば、助産師さんとのコミュニケーションはもう少し上手くとれたと思う。
ただ、出産直後は以下の状態になりやすいっていうのは、妊婦さんにもパートナーにも知っておいてもらいたい。
交通事故並みの負傷 × ホルモンバランスの乱れによる情緒不安定
× 徹夜 × 初めての赤ちゃんのお世話
= 身も心もボロボロで精神崩壊
色々と上手くいかなくて、助産師さんの前で大泣きしてしまったり。。
まぁ、なにはともあれ、母子ともに健康に問題なく無事退院できて良かった。
〜 つづく 〜