子どもに自然体験をさせてあげたいけれど、何から始めればいいの?
図鑑を持ち運んで、子どもと一緒に自然観察できるような親になりたいけれど、あまりモチベーションが上がらない・・・
という方向けの記事です。
普段の生活を少し変えるだけで、自然体験できる
私も自然体験に熱心な親御さんを見て、私には無理だ〜と思っていたタイプの人間でしたが、『ネイチャーエデュケーション』という一冊の本を読み肩の荷を下ろすことができました。
こちらでは、『ネイチャーエデュケーション』のエッセンスの一部をご紹介していきますね。
『ネイチャーエデュケーション』は、自然体験の手引書。
季節の自然遊びや安全管理の方法などもまとめられているので、一冊手元に置いておけば公園遊び時のネタ帳として役立ちます。
読んでみて目から鱗だったのが、「特別な場所に行ったり、特別なことをしようと考えなくてよい。日常の視点を少し変えるだけで自然に触れ合うことができるよ」という本書のメッセージでした。
誰でも簡単に取り込むことができるので、ぜひ試していただければと思います。
ゆっくり歩く・立ち止まってみる
普段何気なく通りすぎている場所でも、10分の1のスピードで歩いてみたり、立ち止まってみたりするだけで、見える世界が変わってきます。
足元にいる虫や、葉っぱ、地面の質感など、発見したことを子どもと一緒に共有するだけでも価値があるといえるでしょう。
メインではなく隅や際に注目する
整備された公園や遊歩道も、隅っこや際の部分には自然の要素を見つけやすいのだそう。
ベンチの下や、倉庫の際、水道の近くなど、いつもと違う場所に着目してみましょう。
確かに、遊具で遊ぶことにしか注目していなかった都市部の公園でも、隅っこの方を歩いてみると雑草が健気に育っていたりします。
自然がほとんどないと思っていた公園でも、注目する先を変えることで自然に触れるきっかけになります。
この間行った公園では、「花壇でもない場所にスイセンの花がたくましく咲いている!」という新たな発見がありました。
どうして?なんで?を深掘りしてみる
自然と出会った時に、「どうしてだろうね?」「なんでなんだろうね?」という疑問を持ってみることを著者は推奨されています。
答えを出さなくてもOK。心のおもむくままに疑問をたくさん出して、理由を考えて見ましょう。
自然を観察して不思議に思った内容を深掘りして考えてみるという点で「知育」の要素が大きいといえます。
小学生くらいになれば、「疑問に対して、仮説を立て、調査し、答えを導き出す」というサイクルが回りだすかもしれません。
子どもの疑問や考えは、頭から否定せず、共感を持って聞くようにするのがポイントです。
無理強いせず、一緒に楽しく話しましょう。
生き物や植物には勝手に名前をつけてよい
「生き物や植物に勝手に名前をつけてよい」というのは、自然を身近に感じるための魔法の言葉なのではないかと思っています。
「この植物の名前はなんだったっけ?」と考えると名前を知らないというだけで自然に対するハードルが上がりませんか?
自然体験するためには、生き物や植物の名前を覚えたり、事前に図鑑を読んで勉強したりしておかないといけない、と思うとしんどくないですか?
知識を得るのではなく「まずは観察して五感で感じることを重視する」という著者の考えを取り入れるだけで、私自身も自然観察に対するハードルが一気に下がりました。
勝手に名前を付け出してから、子どもと楽しく自然物の話ができるようになったので、おすすめの手法です!
体を動かす「動の遊び」と集中して遊ぶ「静の遊び」を混ぜる
「動の遊び」だけでは子どもたちが疲れてしまうので、様子をみて「静の遊び」を上手く混ぜることが大切なんだそう。
「動の遊び」とは?
「動の遊び」とは、体を動かす自然遊びのこと。
「虫取り」「どんぐり拾い」「お花摘み」など、何かを捕まえたり収穫して集めたりする遊びは子どもたちも大好き。
特に大人たちが声を掛けなくても、自然発生的に始まって盛り上がる自然遊びの一つですね。
「冒険遊び」のように、少しスリルの感じられる自然の中を探索する遊びも子どもたちは大好きです。
「静の遊び」とは?
「観察する」「聞く」「かく」「つくる」に分類される、静の自然遊び。
「観察する」時には、虫眼鏡とガラス小瓶があると役立ちます。
ガラス小瓶の中に採取した生き物を入れて虫眼鏡で除くと、四方からよく観察できます。
「聞く」は意識しないとできない遊びです。目を閉じ、回りの音がいくつ聞こえるかな、と自然の音に耳を傾けると色んな音に気づくことができます。
「かく」は観察してスケッチするだけではなく、紙に描いた絵の上に草花を並べるなど、見たて遊びにも発展していきます。スケッチブックとクレヨンがあるだけで遊びの幅が広がります。
「つくる」は、針金やセロハンテープなど、パーツを接続するアイテムがあると役立ちますよ。
「静の遊び」にハマり出すと子どもたちは夢中になって遊び続けます。
「観察する」「聞く」「かく」「つくる」という行為を通して、子どもたちの想像力は無限に広がっていくのだそう。
子どもたちの生み出す流れに乗っていく
子どもたちの自由な遊びの流れに乗っていくだけで十分。
逆に大人の思惑がはたらくと、目に見えない強制感から、子どもたちはすぐ飽きてしまう結果になりかねません。
場所を提供し、自然観察の手法を伝えたら、あとは子どもたちの気の向くままに進めていきましょう。
ここまででご紹介したのは、本書のごく一部です。
具体的な遊び方や自然遊びのコツをもっと知りたい方は、長谷部さんの著書をご覧ください↓
自然体験の応用編
地元の公園で自然観察のスキル・基礎知識を得られれば、応用編として他の自然体験の場に足を伸ばしてみても良いでしょう。
日常とはまた違う自然と出会うことで、子どもたちの好奇心の輪が広がるかもしれません。
農園で自然を体験する
畑で自然と触れ合う経験を求めている方には
手ぶらで行けるサポート付き貸し農園【シェア畑】。アドバイザーのサポートがあり、道具を一式貸し出してもらえ、季節を感じられるイベントなども開催されます。
ダイナミックな自然に触れてみる
海や川遊び、洞窟の探検や夜空の観察など、もっとアクティブに自然を感じる体験をしたいとお思いの方には
年間1200万人が利用する日本最大級のアウトドアレジャー予約サイト。全国各地の魅力満載なツアーを紹介する
「SOTOASOBI(そとあそび )」がおすすめです。
週末に子どもと一緒にアクティブに自然体験しながら、周りの自然観察や自然遊びも是非楽しんでみてくださいね。
まとめ
自然体験のポイントをまとめてみましたがいかがでしょうか。
本記事にまとめた内容が、自然体験って何をすれば良いの?とお悩みの方の参考になればうれしいです。